●最新情報:ビートたけしと「東京芸大横浜進出」
今回のニュースは大変大きな話題となりました。この話題には私なりに思うとこがたくさんあります!まず、東京芸大という官学系芸術大が、ビートたけしという映像学を全く勉強してないが、大変な才能のある、おもしろ芸人を、専攻長兼務の教授=最重要ポストにつけたことです。見方によれば革命的な人選です。いくら国際芸術祭に立派な成績を残したとしても、芸術系学歴社会の頂点に立つ東京芸大が指名したことは、大変画期的なことです(ビートたけしは明治大学中退)。
じつは、私はビートたけしの人選以上にビックリしたのが、あの芸大が明治以来の伝統ある上野を出て、横浜に進出したことにあります。この決定の詳細は公表されてませんが、6つの視点が考えられます。

■1
.6つの視点
1:横浜には歴史的遺産・文化的遺産がたくさんあり、上野や東京とは違う刺激がうけられる。
2:横浜市の未来ビジョンに横浜ハリウッド構想(正式には文化芸術都市構想)があります。自治体としては明確な未来目標で、映像分野に大変な力を入れています。そのコアとなるのが映像系大学の進出と思います。
3:私も横浜でNPO活動をしているから分かるのですが、早くから撮影などに協力的なNPO団体(有名)があり、市街地での映画・TV撮影時の手続きを代行してくれます。そのため、関係者には大変評判が良いようです。(市街地撮影は、警察や自治体などに許可手続きがあり、大変面倒な作業と言われています)
私の住んでいる港北ニュータウン(横浜)でも、新しく近代的な空間や建物がたくさんあり、巨大スタジオと呼ばれるくらい撮影が多く行われています。
4:横浜市は横浜ハリウッド構想に合わせて、芸術系大学誘致に大変力を入れてました。その条件の一つとして、市内中心部にある文化の香り高い歴史的建造物を改造して、安く提供することが決まっています。
5:横浜には以前からフランス映画祭があり、映像文化の発展に力を入れてます。まだ3回目ですが、横浜学生映画祭なども始まっています。11月に行われた横浜学生映画祭には、有力ゲストが多数出席したようですが、芸術系大学の中で唯一芸大教授の姿がありました。
6:率直に言って、映像系大学院を上野に創っては、明治以来の芸大の伝統に束縛され、従来のカラを破る大胆な改革や斬新な表現ができにくい!とう事情があると思います。
また、ただ単に場所がなかった!との見方もありますが、横浜以外に芸大のホームグランドである東京都の台東区が立候補していましたから、大方の予測を裏切って横浜進出となりました。
■2.アメリカの大成功
これを、別の視点でみますと、90年代アメリカの大ITブームを思いだします。この大成功要因は、たくさん語られ、定番化されてますが、再度要点をまとめてみます。
・シリコンバレーという特定地域(自治体)がコアになった。
・シリコンバレーにあるスタンフォード大学が中心になり、企業家を支援した。もちろんIT起業を狙う学生もたくさん集まりました。政府も大学に補助金を出したと聞いています。スタンフォード大学は、起業を志す技術者に経営のアドバイス。また、技術者の専門外技術分野のアドバイスもしました。
・起業した人に対して、資金援助するアントレプレナーなども沢山集まりました。
・もちろん、たくさんのNPOが、多方面からの支援を行いました。起業に対する専門的な支援とは別に、国内や海外から初めてシリコンバレーにくる起業家に対して、生活情報・地域情報・専門情報などを中心に、地味だが大変ありがたい支援もたくさんしたようです。
結果、大学・自治体・NPO・民間投資家などが、予想以上のシナジー効果を発揮し、大発展する素地をつくり上げました。それまで、一般の日本人にはハーバート大学は知っていても、スタンフォード大学を知らなかったのが、一躍有名になり、日本人の誰でも知っているアメリカの超一流大学となったようです。
一時の派手なITブームは終わりましたが、この活動の延長としてマイクロソフト・MAC・DELL・オラクル・サン・・・・・・・など世界的なIT企業がたくさんうまれたのです。創業者は現在でも、みな40代の若さです。IT産業はアメリカ経済の中心となっています。
つまり、90年代アメリカの大ITブームの要因は、起業家・自治体・大学・NPOを含めた関係者が一体になって活動したことにあります。
■3.石原知事の構想
東京都の石原知事も産業振興分野で、新しい取り組みをしようとしているようです。石原知事は東京の中小企業の技術力を高く評価しています。特に今生き残っている中小企業は、平成大不況を切り抜けた企業達ですから、特定分野で強い技術力があると思います。ただ、それだけでは今後生き残れないとも考えているようです。その結果、中小企業の未来を考えると、一つの答えが出ると思います。
必要なことは、自前の高い技術力を活かしながら、有力な商品を産み出す力にあります。それは、自前技術+他の技術+デザイン(商品企画も含め)で、恒久的な有力商品開発システムをつくることにあると考えているようです。これを実現するには、シリコンバレーの大成功と同様、複数の団体や機関が協力しないと、実現しないでしょう。もちろんコアとなる大学が必要になります。
だから、東京都立大を首都東京大学に大改革するとき、技術分野の産学協同研究に力をいれようとしているようです。そして、いずれは、工業デザイン科なども新設して、都内中小企業の優秀な技術+他の優秀な技術(大学発!)+工業デザインの組み合わせよるシナジー効果期待しているようです(すばらしい商品がどんどん生まれる!)。
また、都知事の強い意志で計画が進んでいる新銀行構想ですが、実現したときには、優秀な新商品企画には融資もつくでしょう。
■4.新天地の新学部
大学改革で大成功した慶応大学改革の最大ポイントは、新しい理念の新学部(環境情報学部・総合政策学部=SFC)を、既存キャンパスから離れた所に、あえて造ったことにあります。以前SFCの関係者から直接内緒で聞いた話ですが、「やはり三田(東京)では伝統的な保守派の力が大変強く、新しいことにトライできないため」と言ってました。でも結果として、SFCの大成功に刺激され、既存の学部も大学改革の波が広がって改革の慶応の名声を得たことになります。外からみると、芸大の横浜進出も同じスタイルに見えます。

■5
.今後の方向性
以上の例から、未来型産業活性化プランのポイントは、大学・企業・自治体・NPO・投資家などによる連携プレーをコアにしたやり方が、現時点では最良と思います。そのコアは「特定大学と特定自治体の結婚」でしょう。
今後、デザイン分野での、大学(特定大学)と自治体(横浜市)の結婚が望まれます。
その理由、今までの環境商品は技術優先でした(私が現場の人たちと意見交換したところ、「技術はできたが商品展開が苦手で苦戦中!」の企業が多かった)。今後は消費者向け商品(デザインが大変重要)に力を入れることで、環境分野の更なる広がり・活性化が期待できると思います。
Eco Smartは環境NPOとして、実現に向けて多少なりとも応援していきたいと思っています。
独断と偏見による手前勝手な意見をたくさん書いてしまいましたが、反論も含め、皆様のご意見をお待ちしています。

・環境NPO:Eco Smart Life Japan
・理事長:加藤均
・Eメール:yta114@yahoo.co.jp
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